ThunderのキーマンであったJames HardenがトレードでHoustonでプレイすることになりました。
ファンとしての目線でいうと、Sixth ManでありながらThunderのフランチャイズプレーヤーの一人だったHardenがなぜこのタイミングなのだという気持ちになりました。あご髭のコスプレをして観戦するファンもいたし、去年優勝をあと一歩で逃し今年こそっていうタイミングですよね。もっと言うとThunderから3人も金メダルを持ち帰り、雰囲気としてはかなり良かったはず。
一方、チーム運営の目線では同じ感情になるのだろうか?まあ今シーズンだけのことを考えると同じだろうけど、そんな考えをアメリカ人がするわけがない。来年、彼は制限付FAになり、制限付FAになったらGMとして受け身にならざるをえない。だからその前に動き、戦力損失をある程度補ったうえで、将来に向けてドラフト指名権も確保という筋書きを書いたのである。
一昔前までだったら、「アメリカのプロスポーツって大変だなあ」と1ミクロも自分には関係の無い話だったのが、数年前にちょっと感情として身近になりました。それは松井秀喜がWSでMVPをとったにもかかわらず契約延長実現せずというニュースでした。まあそれでも、「自分の身には全く関係の無い、プロの世界というのは大変だな」というレベルだと思います。
私は今、アメリカ人が経営権を持っている会社で、アメリカ人の元で働いていて、モノの考え方はグローバルというかアメリカ式です。なので、こういう出来事というのはプロスポーツ選手にだけ起こるのではなく、会社員にも往々にして起こりうるという経験を目の当たりにしています。
まず過去の功績に対する評価が日本人と全く違います。経営の方向性も流動的です。なので、社歴が長くて酸いも甘いも知っているというようなスタッフは全く価値がなく、必要なのは変化に対する適応能力が優れているスタッフやチャレンジするスタッフです。
意外とこの二つの特長は日本人には欠けているものなのです。適応能力というのは単なるイエスマンになるのと捉えられがちですが、全く違います(そんな人はもって1年でしょうね)。イエスマンにはならないぞ!と意気込んでノーを連発しているとそれはそれで適応能力に欠けているという烙印を押されてサヨナラです。まずは指示命令系統に適応し、会社・チームのやり方に適応することです。「今までこうだった」「日本のやり方はこうだ」は二の次です。
次がチャレンジですね。適応能力にも重なる事ではありますが、今までこうだった的な意見がある以上、チャレンジャーには決して映りません。To-Doとして与えられる仕事は日本式みたいに帰れなくなるような量ではないです。なので、とっととそれを終わらせてそれらに対して自分なりのチャレンジをするというのが今わかってきたやり方です(またこれも変化するでしょう)。
なので、ちょっと前に報道されていた楽天やファーストリテイリングの公用語を英語にするというのは実は大したことではないです。やり方はまだ日本式なのですから。言語が英語というのはどこの国だろうが外国と仕事をするなら当たり前です。今、日本の企業の多くがアジアと何らかの関わりがあると思いますし、その機会は増えていっているでしょう。そうなるとビジネス公用語は間違いなく英語です。
などとバスケの話から面白くない話に脱線してしまいましたが、望む望まざる関係なく同じような境遇になった人の参考になればと思います。ちなみに何十年とバリバリの日本企業だった会社が突然外国人に経営者がかわるという事は目の前で起きました。
James Harden Highlights [HD]